2.ライオニズム

     ライオニズムとは最も崇高な人道的奉仕の理想に専念するライオンズという共同体の連帯の意識を指す。
 ライオニズムとは国籍、主義の異なった、また国境や海や迷信などで引き離された人々をつなぎ合わせて、よりよい世界へ導こうとする信念である。

 

3.主要奉仕活動

   1983年から7年間にわたって国際協会の主要国際奉仕活動として取り上げられてきた「薬物乱用防止」(1993年から青少年指導)と「糖尿病教育」に代わって、1991年7月から1996年6月まで、「視力ファースト」が取り上げられ、2002年7月31日現在までに、78カ国572件のプロジェクトに対して総額1億6320万ドルが交付されている。
   視力障害者へ援助は、長年の間、多くのライオンズクラブおよび地区にとって主要な奉仕活動であったが、このプログラムは「視力ファースト」と称して、LCIFをパートナーとし、失明予防国際機関および世界保健機関(WHO)などと密接に協力して、国際的な奉仕活動をするものであった。プログラム名は現在、「視力ファーストー失明予防及び治療」(1999年10月アトランタ理事会決議)。
 視力ファーストの資金獲得運動を「視力ファースト・キャンペーン」(CSF)と呼び、各地区、クラブなどの努力が実り、目標額である1億3千万ドルを達成することができた。視力ファースト・プログラムは世界的に実施され、日本ライオンズもアイ・ヘルス・プログラム(1995-98)を実施し、大々的に緑内障、糖尿病による失明予防の啓蒙を行った。なお、「青少年指導」、「糖尿病教育」とともに、以下の主要奉仕活動は、国際協会の経常的な奉仕活動として継続されている。
  (1) 青少年指導奉仕
  

 

Youth Outreach
 麻薬・覚醒剤などの薬物およびアルコールによる害毒に関する青少年のための教育プログラムを企画・推進するとともに、青少年の健全な成長を図る。

 

  (2) 糖尿病教育奉仕
 

 

 Diabetes Awareness Services
 糖尿病の危険に対する人々の認識を深めるため、ライオンズは、教育と早期発見に重点を置いている。無料検診を伴った講演会、セミナーはその事業の一例である。

 

  (3) 視力保護盲人福祉奉仕

 

 Sight Conservation and Work with the Blind
 幼児緑内障検診所、アイバンク、リハビリテーション・センターの設置。盲学生のための作業場設置と就職斡旋。盲導犬その他歩行補助器具の供与。図書館、レクリエーション施設のスポンサー。

 

  (4) 聴力保護言語障害者福祉奉仕

 

 Hearing and Speech Action and Work with the Deaf
 聴力検診、各種リハビリテーション施設の設置と補聴器具の供与。
 騒音公害の問題は最大の関心事である。

 

  (5) 環境保全奉仕

 

 Environmental Services
 大気、水質、土壌などの汚染の追放を目的とした地域社会活動計画の推進。環境改善のための立法措置の支援。

 

  (6) レオクラブ・プログラム

 

 Leo Club Program
 レオクラブの目的は、地域社会の青少年にリーダーシップをはぐくみ、経験を積む機会を与えることにある。各レオクラブはライオンズクラブによってスポンサーされ、1名のライオンズクラブ会員がレオ顧問に任命され、指導に当たる。

 

  (7) YEプログラム

 

 Youth Exchange Program
 青少年の国際的なホーム・ステイを行うライオンズクラブのYE(青少年交換)は青少年の視野を広め、国際的理解と友情を促進している。

 

  (8) ライオネスクラブ・プログラム

 Lioness Club Program
 ライオネスクラブ・プログラムは、世界各地の女性に、所属クラブを通して恵まれない人々に奉仕する機会を与える。ライオンズクラブ会員の夫人その他奉仕に関心を持つ女性たちは、ライオンズクラブ会員と同様に多種多様の奉仕事業に携わっている(男性の入会も可)。

 

  (9) 国際関係プログラム

 International Relations Program
 国際親善。相互援助。各種交換計画。国際連合の人道主義的目的への支援。
       

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